ウェブ標準でデザインする:AI時代のプレイブック
AI時代のデザインに求められるのは、最先端のツールではなく、ウェブ標準への回帰。HTMLやCSSの基礎を理解し、デザインシステムを構築することが、持続可能なUXを生む鍵だと説く。

公開日時: 2026年7月19日 7:17
AI時代のデザイン、ウェブ標準に立ち返れ
2026年7月、UX Collectiveに寄稿されたPatrick Neemanの記事「Designing with web standards: The playbook for this AI moment」は、AIが急速に進化する今、デザイナーが再びウェブ標準に立ち返るべきだと説く。筆者は、HTMLやCSSといった基礎技術の重要性を強調し、AIツールに頼りすぎることの危険性を指摘する。
Neemanは、1990年代後半の「ブラウザ戦争」を例に挙げ、当時は各ブラウザが独自の実装を競い、開発者が混乱したと振り返る。しかし、ウェブ標準の登場により、クロスブラウザ対応が容易になり、アクセシビリティも向上した。現在、AIが生成するコードは往々にして標準から逸脱し、メンテナンス性やパフォーマンスに問題を起こす。
筆者は、AIツールが生成するコードをそのまま使うのではなく、基礎を理解した上で活用すべきだと主張。例えば、適切なセマンティックHTMLの使用、CSSのカスタムプロパティの活用、アクセシビリティ(a11y)の考慮など、基本に忠実であることが長期的な成功につながると述べる。
また、AI時代に求められるスキルとして、批判的思考とデザインシステムの構築能力を挙げる。AIはパターンを学習するが、コンテキストを理解しないため、人間の判断が不可欠だ。デザインシステムは、一貫性と再利用性を提供し、AIとの協業をスムーズにする。
最後にNeemanは、デザイナーがAIに仕事を奪われるのではないかという不安に触れつつ、「ウェブ標準を武器にすれば、AIは単なるツールに過ぎない」と締めくくる。むしろ、AIを活用してユーザー体験を向上させるチャンスだと前向きに捉える。
日本のデザイナーにとっても、このメッセージは示唆に富む。特に、日本のウェブサイトは国際標準から外れた独自仕様が多く、グローバル展開の障壁になっている。AI時代だからこそ、標準化の重要性を再認識し、基礎を固めるべきだろう。
PubHub 編集部
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