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9月3日の東京市場振り返り:日経平均4日続落も、個別銘柄に見る「買い」のヒント

9月3日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比111円16銭安の3万4214円48銭で取引を終え、4日続落となりました。朝方は前日の米国株の上昇を受けた自律反発狙いの買いが先行したものの、寄り付きを天井に伸び悩む重い展開となりました。テクニカル面では、5日移動平均線が25日線を下回る「デッドクロス」を形成しており、上値の重さが意識されています。

公開日時: 2026年9月7日 5:02 · 更新: 2026年9月27日 22:48

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1. イントロダクション:揺れる日経平均と対照的な市場の熱気

9月3日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比111円16銭安の3万4214円48銭で取引を終え、4日続落となりました。朝方は前日の米国株の上昇を受けた自律反発狙いの買いが先行したものの、寄り付きを天井に伸び悩む重い展開となりました。テクニカル面では、5日移動平均線が25日線を下回る「デッドクロス」を形成しており、上値の重さが意識されています。

しかし、指数全体の軟調さとは対照的に、TOPIX(東証株価指数)はプラス圏(0.50%高)で引けるなど、市場内部では明確な選別物色が見られました。特に「投資の神様」バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイの意向が伝わった商社株や、円高と好決算を追い風にしたニトリなどが活発に取引されています。指数という「表面」だけでは見えない、相場の力強い裏側を深掘りします。

2. 相場全体を読み解く:金利・原油・為替の「三すくみ」とインフレトレード

本日の相場を動かしたマクロ要因は、単なる需給だけでなく、複雑な「インフレトレード」の様相を呈しています。

  • **米金利とFRBの動向:** ウィリアムズNY連銀総裁の「インフレ期待の落ち着き」発言により、早期利上げへの過度な警戒は和らぎました。一方で、**米財務省による国債入札規模の拡大(供給圧力)**が金利の不安定要因となっています。日本の長期金利は一時3%を下回る2.965%まで低下しました。
  • **「インフレトレード」の再燃:** 米イラン対立による原油価格の高止まりに加え、エルニーニョ現象に伴う少雨で**パナマ運河の通航制限**が発生。物流コスト上昇への懸念に加え、**欧州の消費者物価指数(CPI)上昇**も重なり、世界的なインフレ圧力の根強さが意識されています。これが海運株など一部セクターへの資金流入を促しました。
  • **為替の急変:** 1ドル=157円台前半まで進んだ円高傾向は、輸出株の重石となる一方、輸入コスト低減を見込む銘柄には強力な追い風となりました。

3. バフェット流の信頼:5大商社株への「長期保有」宣言

市場に安心感を与えたのが、バークシャー・ハザウェイのグレッグ・アベルCEOによる「日本株へのコミットメント」です。アベル氏はインタビューを通じ、三菱商事を含む5大商社株について、「保有比率を最大9.9%まで高め、何十年も保有し続ける」という強い意欲を示しました。

この発言は、有力な投資家が「安定株主」として長期的に下値を支えるという期待感につながり、5大商社株は揃って上昇しました。足元のボラティリティに左右されない、強固なファンダメンタルズへの信頼が再評価されています。

4. 小売セクターの明暗:ニトリの快走と良品計画の「反動減リスク」

消費関連の主要銘柄では、発表された8月度月次動向と為替耐性の差が株価に鮮明に表れました。

| 銘柄名 | 8月実績(既存店) | 市場の反応と背景 |

| :--- | :--- | :--- |

| ニトリHD | 4.4%増 | 半年ぶり高値。 キャンペーン効果に加え、着るだけで疲労回復を促す「リカバリーウェア」がヒット。輸入比率が高いため、円高進行が直接的な利益押し上げ要因として好感された。 |

| 良品計画 | 9.6%増 | 続落。 数字は好調だが、9月4日からの500品目値上げを前にした「駆け込み需要」の側面が強い。9月以降の売上反動減(リバウンドドロップ)を警戒し、材料出尽くしで売られた。 |

5. 今後の視点:9月の「魔のスケジュール」とクオリティ・グロース

9月は米国の中間選挙キャンペーン本格化や政府閉鎖懸念など、不透明な政治・経済イベントが重なる「不安定な月」です。

【注目スケジュール】

  • **9月7日~:** 米レイバーデー明け、中間選挙キャンペーン本格化
  • **9月中旬:** FOMC(米連邦公開市場委員会)、日米中央銀行会合
  • **9月30日:** **米会計年度末(政府閉鎖懸念)**に伴う与野党の駆け引き

こうした局面で注目されるのが、潤沢なキャッシュ創出力を持ち、高金利下でも巨額の現預金から「利息収入」を得られる「クオリティ・グロース」銘柄です。米国のマイクロソフトや、国内ではネットキャッシュがプラスで業績堅調なアドバンテスト、キオクシアなどがその代表格です。金利上昇を「コスト」ではなく「収益」に変えられる企業の強みが、不透明な相場での防波堤となります。

6. 結論:投資家への3つのテイクアウェイ

本日の動きから、明日以降の戦略として以下の3点を整理します。

1. 指数の「歪み」を突く: デッドクロス形成で日経平均の上値は重いものの、TOPIXは堅調です。指数に惑わされず、資金が流入しているセクターを見極める視点が不可欠です。

2. マクロ環境を「実益」に変える銘柄選別: 円高をメリットにするニトリのような、外部環境の変化をダイレクトに業績へ取り込める銘柄が引き続き選好されます。

3. 配当権利取りと金融セクターの強さ: 9月末の中間配当に向けた資金シフトが加速しています。本日、年初来高値を更新した野村ホールディングスや、2%超の上昇を見せた三菱UFJフィナンシャル・グループなど、銀行・証券セクターの強さは継続する可能性が高いでしょう。

9月はイベントが多く神経質な展開が予想されますが、キャッシュ創出力の高い「クオリティ」の高い銘柄を軸に、冷静な選別眼を持って臨みましょう。

唐

唐澤 あきら

Full stack 技術者

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